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中国のデータセンター(その1)

中国のデータセンター…どうですか?
今から数年前、北京、上海、広州のデータセンターを見学したことがあります。
セキュリティレベル…かなり低かったです。エレベーターを降りて
オフィスらしきところのドアを開ければそこにはサーバラックがたくさん…
セキュリティレベル限りなく「なし」に等しかったです。データセンターの
営業担当に聞いてみました。「警備員はいますか?」すると…
営業担当が指差す方向にはお茶飲みながらおしゃべりしている
「おばちゃん」がいるではないですか…「お~まいごっと」です。
それ以来中国のデータセンターにサーバを置くということに対して不安がありました。
しかし!オフィスにサーバを設置していると色々なリスクがあります。

ホコリ…中国ってホコリが多いです。サーバにホコリが入るとファンが
壊れやすくなります。「ファンが壊れる→サーバが熱暴走→サーバダウン」です。
それからなぜかハードディスクが壊れやすいです。ですので弊社が設定する
サーバはすべてRAIDにしてます。

電源…中国は慢性的な電力不足です。そのため夏になると電源の増強工事
とかいいながらよく停電します。しかも直前にならないと通知がきません。
ひどい時は予告なしで停電ということもあります。電圧も不安定です。
UPSがカチカチ(バッテリに切り替わる音)いってます

盗難…サーバはラックに設定しているから安心といきません。
あんな大きくて重いものが盗まれることなんて…と考えますが、
何があるかわからない…それが中国です。

インターネット回線…専用線を引けば問題ありませんが、それ以外の回線は
他の企業と回線を共有することになります。中国企業のPCってウィルスたくさん
飼っている場合があります。ウィルスで回線をパンクさせることもあります。

ということで弊社サーバをデータセンターへ移設することにしました。
データセンターの場所は上海市内、弊社のオフィスから
車で10分以内の距離にあります。到着してからまずは入室のチェックがあります。
以前より厳しくなっている(当たり前…)警備は「おばちゃん」ではなく「警備員」です。
サーバルームまでたどり着くまで何度かチェックがあります。
営業担当の案内でデータセンター内を見学しました。
まずは電源…UPSあります。発電設備あります。営業担当いわく
「上海が停電になってもここは大丈夫!」
「向かいのガソリンスタンドからパイプを引いているから自家発電もOK!」だそうです。
サーバルームの空調設備も問題ありません。そして弊社が利用するラックですが、
標準的なサイズです。隣は他社が利用しています。本当はゲージで囲まれたラックを
利用したいのですが、最低6本からですので今は予算的に厳しいです。
ですが、日本に比べ料金がかなり安いのでいずれはゲージで囲まれたラックに
移設しようと考えています。

ということで(ここから宣伝)

・中国のオフィスや工場にサーバを設置しているが不安…
・データセンターにサーバを置きたいが言葉や商習慣がわからない…
・中国とのデータのやり取りが遅くて困っている…

ということでお悩みであればご相談ください。
下記のサイトで弊社データセンター(上海)との間の回線スピードが測定出来ます。

https://www.evolutionnetworks.net/support/


■ あとがき

データセンターへサーバを移設してから二ヶ月が経過しました。
まったくトラブルなしです。なにより精神的に安心です。
次回はデータセンターへサーバを移設した時の出来事…です。

中国でのネットワーク構築 (その2)

前回は中国でのネットワーク構築時に遭遇する出来事について書きました。
今回はその続きです。ようやくインターネット回線を切り替えることが出来
続いて工場内部のネットワーク配線を切替える作業にかかりました。
すでに工場内には新しいLANケーブルが配線されておりラックまで来ており
きれいに束ねてあります。ちゃんとシールが貼られており番号も書いてあります。
しかし…ケーブルに貼ったシールの文字が解読不能。
配線した業者に聞いてもいい加減な答えしか返ってこない。
そこでお客さんと相談。

私:どのLANケーブルかわかりませんね。

お客さん:ん~そうだね。

私:では、原始的な方法で…

お客さん:何?

私:ビンゴゲーム!

お客さん:了解。

ということで携帯電話で連絡をとりながら1本づつハブにLANケーブルを差込み
ハブのランプが光れば「ビンゴ!」です。これが一番早いです。

内部ネットワークの配線切替作業が出来ました。
お客様のオフィスは移転予定ですので移転先でネットワークの接続テストを
実施することにしました。まずは移転先のハブにPCを接続し
現在のオフィスに設置してあるPCにpingコマンドで反応を試してみました。
「反応なし」です。今度はプリンタサーバにpingです…反応なし
配線は間違っていないのは確かです。ハブのランプを確認しても問題なし….
お客様のオフィスへ戻ることにしました。そこには他の業者が数名いました。
イヤ予感…的中です。pingが反応しない原因…まず1つ目は
「PCのIPアドレスを勝手に変えた」それからもう1つは
「プリンタサーバのケーブルを抜いた」です。
日本でもこのようなことはあると思いますが中国ではよくあることです。


■ あとがき

先月、自社に設置してあるサーバをデータセンターに移設しました。
次回は移設時の珍道中をお送りします。

中国でのネットワーク構築 (その1)

長年中国でネットワークを構築していると様々な経験をします。

あるお客様の工場でインターネット回線の切り替えとネットワークの
構成変更作業を実施した時の話です。その工場では部門ごとにネットワークが
構築されており弊社が担当した部門以外は現地の業者が担当しておりました。
今まで部門ごとにADSL回線をひいておりましたが、光回線に集約することに
なりました。光回線の部分は電話局が担当しました。ネットワーク機器が
収められているラックをみるとONU(光終端装置)とルータがあります。
そこに他部門で使用するハブやルータもあります。
回線は開通しているとのことですのでさっそく弊社が導入したルータも
切り替えるためにまずはIPアドレスの情報を現地業者から聞くことにしました。

私: ネットワーク構成を教えてください。

業者:はい。(ラックを見ながら説明….)

私:わかりました。では、こちらのルータで使用してよい
  「グローバルIPアドレス」を教えてください。

業者:こちらのネットワークのIPアドレスは….(業者が構築した
   内部ネットワークの説明をしてます。質問の意図が伝わっていない)

私:違います。インターネット回線に割り振られている
  「グローバルIPアドレス」です。

業者:これです。(また、内部ネットワークの説明です)

私:違います。ではルータの設定ファイルか設定画面を見せてください。

業者:ないです。

私:インターネットに接続しているルータはこれですね?
  では、このルータのこの部分の(背面のケーブル接続口を指差し)
  IPアドレスは何ですか?

業者:それは電話局が設定したのでわかりません。

私:(そんなわけない…)ではルータ(業者が設置した)の設定ファイルか
  設定画面を見せてください。

業者:ないです。

説明のために業者が書いた図をみるとグローバルIPアドレスが設定さている
PCが1台あるではないですか!

私:このPCのネットワーク設定画面をみせてください。

業者:これです。

解決。

IPアドレスを聞き出すのに30分…
その後も様々な出来事に遭遇します。続きは次回…


■ あとがき

来月、自社に設置してあるサーバをデータセンターに移設することにしました。
サーバの設定は完璧でも停電や回線障害が不安ですので…
移設時にも様々な出来事に遭遇しそうです….

出張中の出来事(天津 編)

出張中での出来事、今回は上海から飛行機で1時間半ほどの北京から南へ
100Kmの天津です。上海には空港が2つあります。上海市郊外に昔からある
虹橋空港と上海市内から車で1時間ほどの浦東国際空港です。
国際線や多くの国内線は浦東空港ですが、たまに虹橋空港の便があります。
個人的には自宅から車で15分ほどの虹橋空港が便利です。
今回は運よく虹橋空港の便でした。行きは朝8時半、帰りは21時着の便で
日帰り出張です。フライト時間は1時間半弱ですのでそれほど遠くはありません。
予定どおり天津に到着しました。やはり天津は寒いです。
でも室内は暖かいです。暖房設備が整っているため快適です。逆に上海のほうが
エアコンだけですので寒いです。

今回の作業は無線LAN機能付のブロードバンドルータとIP電話の設置です。
設置作業やテスト通話も問題なく予定どおり終了しましたので
夕方、天津空港へ向かうためタクシーに乗りました。あいかわらず
中国のタクシー運転手のドライブは危険です。タクシーが危険というより
一般車のドライバーがミラーを見ずに車線変更するためタクシーが
急ブレーキ!…というパターンが多いようです。

30分ほど遅れて天津空港を離陸し虹橋空港に到着したのは21時半…
到着して直ぐタクシー乗り場へ急いで向かいました。いつも虹橋空港の
タクシー乗り場は混んでるからです…ドアの向こう側に行列が見えてきました。
今日はそれほど混んでいない…わけないです。見た感じ100名以上は並んでいます。
30分以上待つことになりそうです…イヤです。ということでもう1つのタクシー
乗り場へ向かい空港係員へ行き先を言うと…「あっちじゃなくあっち!」と
言うではありませんか…待つのはイヤです。
ふと横を見ると路線バスがあるではないですか…迷わずバス停へ向かいました。
バスが直ぐ来たので乗ろうとしましたが…バス運転手の一言「今日は終わり」
時刻は22時…確かに終わってる。でもまだ諦めません。
白タクの人が声をかけてきます。怪しさ120%ですので無視です。
考えること10秒…私は空港の外へ向かって歩き出しました。
歩くこと10分…タクシーGET!です。中国デビュー当初なら大人しく
タクシーの列に並んでいたでしょう。でも今は…


■ あとがき

そろそろ春節(旧正月)です。今年は2/7~15です。爆竹ドッカドッカンです。

インターネットVPN導入の思い出

今回は「インターネットVPN」についてです。
簡単に説明するとインターネットに流すデータを暗号化して外部から見えなくし
あたかも専用線のように利用するという技術です。

そもそも起業しようと思ったのは4年程前、当時私は某大手日本企業の
中国におけるネットワークの構築と運用を担当しておりました。
それまで日本と中国は国際専用線で接続されておりました。これが頻繁に切れます。
日本の電話会社に問い合わせても原因は中国にあるとの回答です。
そして中国に問い合わせても設備が古いから…という回答しかありませんでした。
そこでその当時まだ普及していなかったインターネットVPNを提案しました。
一人の若造である私が大企業のおエライさんに必死に説得し某大手日本企業では
初めて海外でインターネットVPNを導入することになりました。

中国でゼロからインターネットへの接続環境を構築しました。
インターネット回線の申請からルータの設置、各種サーバの導入…などなど
順調にいくわけがありません。インターネット回線は三ヶ月もかかりました。
FirewallとVPNはアメリカから輸入だったので時間がかかりました。
そして半年かけてようやく開通しました。pingコマンドで反応があり
テストが成功した時の感動は今でも忘れられません。
ということで今でも「インターネットVPN」にハマっています。

ITとはまったく関係ない話ですが先日、外を歩いていると芝生に犬がおりました。
大きなチャウチャウです体長1m以上です。デカイです。
そのチャウチャウなぜかお尻をフリフリしてます…激しくフリフリ。
ヘンな犬だと思い見ていたら近くに小さな犬がおりました…遊んでいるようです。
かなり嬉しかったのでしょう。「シッポ」を激しくフリフリしてます。
でも、どう見ても激しく「お尻」をフリフリしているようにしか見えません。
かなり爆笑させていただきました。


■ あとがき

昨年は日本でBlogがブレイクしましたが、中国ではBlogのブログで政治的な
議論がなされることを恐れて特定のキーワードが含まれるエントリを
規制し始めようです。

出張中の出来事(義鳥、東莞編)

先月、上海から電車で4時間半の「義鳥」というところへ出張へ行って来ました。
朝7:20の出発ですので5時起きです…眠いです。
上海始発ですので時間どおりに出発しました。電車はボックス席で
私の向かい側は中国人夫婦、そして隣はアメリカ人
中国人とアメリカ人が中国語で会話してます。アメリカ人の中国語とても流暢です。

アメリカ人が私に聞きました。「Can you speak english?」と
そして私は「出来ないけど少しわかる(中国語で)」と答えました。
「何の仕事?」とか「いつから中国にいるの?」などなど話しました。
おそらく中国人からすれば中国語で話しているヘンな外国人二人にみえたでしょう…

義鳥は雑貨で有名なところで市内にはとても大きな市場があります。
小さな店舗が1000店舗ほどあり日本人も多く買い付けに来ております。

一泊二日で義鳥から戻り次は飛行機で2時間、車で2時間の東莞へ行きました。
地図でみると遠いのですが、時間的には義鳥と移動時間は変わりません。

初めて東莞に行った時、東莞のお客さんに「ここは車のタクシーがないよ」と
言われたのですが、本当にないです。車のタクシーが…
でもバイクタクシーはあります。

夕方、仕事を終わりお客さんと食事に行くことになりました。

お客さん:いつも利用しているタクシー(車)を呼んでおきました。
     そろそろ来ますので外で待ちましょう。

私:  はい。

10分たっても車は来ません。お客さんがタクシーの運転手に電話しました。
「あと2分」で到着するそうです。

15分経過…まだ来ません。

お客さん:ん~来ませんね。

   私:そうですね。

お客さん:どうしましょう?道路まで出て別のタクシーで行きましょう。

   私:そうですね。

お客さん:でも、タクシーないね…。じゃあれで行く?

  私:えっ?(あれって...もしかして)

お客さん:あれあれ(と指差す方向にはバイク)

  私:そうですね(マジ?!)

お客さん:1台で行こう。

  私:それは...

お客さん:じゃ2台で…

ということでバイクで移動することになりました。
ヘルメットなしですので心地よい風があたります。
車の窓から顔を出している犬の気持ちがよ~くわかりました。
バイクの運転手が突然「うぉ~」と叫びました。なんと上から
水が….おそらく2階から道路へ水を捨てたのでしょう。
何が起こるかわからない…それが中国です。

今回なぜ義鳥と東莞に行ったかというと…IP電話の設置です。
日本にも設置し電話代を大幅に削減するのが目的です。

でも急に電話代が安くなるのも中国では問題になることがあります。
東莞のお客様の話しだと急に電話代が下がりそれがIP電話の導入だと
電話局の担当者にわかるとインターネット回線を切られる心配が
あるとのことです。違法なことしているわけではないのですが….


■ あとがき

いかがでしたでしょうか?出張するといつも色々な体験をします。
改めて中国は広いと実感しました。

販売代理店

今回は販売代理店についてです。
ドイツS社のコードレス電話機を5台購入した時のことです。
ホームページからS社の販売代理店を調べ電話したところ台数が少なかったので
別の販売代理店を紹介されました。さっそく電話で連絡し購入する
ことにしました。今回は台数が少なく届けてくれないため弊社スタッフが
販売代理店まで行きました。そして戻ってきてから動作確認…4台はOKでも
1台はNGです。コードレスの親機と子機が通信できません。
説明書をみて色々試しましたが、だめです。念のため製造番号を見てみたところ
NGの1台だけ親機と子機の製造番号が違います。とにかく販売代理店に
電話で問い合わせてみることにしました。

弊社スタッフ:先ほど購入したコードレス電話が1台が通信できません。

代理店:そんなわけない!

弊社スタッフ:チェンネルの設定とかあるんですか?

代理店:説明書を読みなさい。

弊社スタッフ:どこを読めばいいのですか?

代理店:説明書を読みなさい。

弊社スタッフ:親機と子機の製造番号が1台だけ違うのですが….

代理店:関係ない

弊社スタッフ:設定方法を教えてください。

代理店:自分で調べなさい。

とこんな感じで話しになりません。結局、宅急便に依頼して販売代理店へ
持って行くことにしました。そして戻って来ました。設定を変更したようで
今度はうまく通信できました。

販売代理店へ電話し何処を変更したのか聞いても教えてくれません。
弊社のスタッフの話だと「うるさい会社だ…」と言われたそうです。

結局、電話機を購入するのに1日もかかってしまいました。
このように中国でものを購入するというのは大変です。品質は以前より
良くなっているようですが、初期不良があったりアフターサービスが悪く
苦労します。一部の中国企業はアフターサービスが大変良いようで
そのような企業は業績を伸ばしているようです。


日本の架空請求書

今回は上海ではなく日本での出来事についてです。

とうとう届きました。何がって…架空の催促状
ある日のこと会社の電話が鳴りました。

親:(いきなり)催促状が届いたよ!何で借金したの!

私:はぁ~?

親:そんなに会社の経営が厳しいのかい?(かなり動揺してる)

私:はぁ~?

親:困っているなら助けてあげるよ。

私:それって詐欺でしょ?最近流行の…

親:えっ?

私:とりあえずFAXで送って

親:わかった

ということで送られてきたFAXをみて書かれている住所をGoogleで
検索したところ一発でヒットです。届いたのは↓これです。

http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/net/nettrouble/scan/092.gif

まずは書かれている電話番号に電話してみることにしました。
携帯電話に転送されました。そして…「圏外」でした。

ここで注意です。電話する時は必ず「非通知」でかけなければいけません。
電話番号を知らせるということは催促状を受け取りましたということを
知らせてしまうことと連絡方法を教えてしまうことになるからです。

親が心配してあちこちに聞いてみたそうです。
結局、「無視」するのが一番だそうです。

この件について中国人の意見を聞いてみました。
「払うわけないでしょ!」「払う人いるの?」「常識でしょ!」
「アホじゃない」だそうです。

確かにこれで騙されていては中国での生活は厳しいです。


■ あとがき

国慶節前です。恒例の政府によるインターネットの検問がはじまったようです。
今までは海外のホームページへのアクセスが遅くなるという現象でしたが、
今回は一部の地域でたまにDNSサーバへアクセス出来なくなるという現象です。
単なるISP側のトラブルかもしれませんが…

ネットワーク導入事例 その2

前回に引き続き、お客様のネットワーク構築時に体験した出来事について
お届けします。今回はインターネットVPNの導入です。

まずは機材の手配からです。今回はVPN装置にラックマウントサーバを
使用しました。完成品ではなくケースとマザーボード、電源がセットになった
ものです。前面パネルにいくつかボタンがあり再起動、シャットダウン、
IPアドレスの変更など出来てとても便利です。さっそく発注しました。
10日ほどで届くという話でした。そして10日が経過しました….
当然届きません。20日ほどと予想していましたが、やはり
20日前後かかりました。

次はラックマウントサーバに使うCPU,ハードディスク,メモリです。
中国では店に電話で発注するという方法が一般的のようですが、
今回は店まで行きました。

ハードディスクはまったく問題なく入手できました。
問題はCPUとメモリです…店員がCPUとメモリを持って来ました。
箱入りと言ったのにバルク品です。

私:箱じゃないとダメだよ。
店員:大丈夫、大丈夫。
私:ダメだって
店員:ダメだったら交換するよ

とりあえず会社に戻りテストすることにしました。結果は…ダメです。
起動しません。結局、違うスペックで箱入りのものに交換しました。
ようやく機材が整い準備完了です。本物を入手するのは難しいです。
箱入りのものでも偽物がありますので注意が必要です。(それが一番難しい)

VPN装置の設定は問題ありません。今回大変だったのは出張です。
日本での設置は問題なし…そして中国。場所は上海から飛行機で2時間の
都市にある工場です。事前に工場に電話し状況を確認しました。
「タクシーはあるけど…バイクです」よく意味がわかりませんでした。
でも、行って納得。タクシーはあるのですが、車ではなく全部バイク。
これに2時間も乗っていたら工場に着くころには顔が真っ黒になること
間違いなしです。ということで今回はホテルで車を手配してもらいました。

ようやく工場に到着し設置作業を開始しました。すると…停電です。
UPSがカチカチいってます。何かヘンなことしたかなと配線を
確認していると…お客さんの一言「停電はよくあるよ」だそうです。
ADSL回線も雨が降ると不安定になるそうです。(大丈夫かな…)

行きはヨイヨイ帰りは…ツライ。帰りの便を空港で待っていました。
出発時間の1時間前、まだ飛行機が到着していません。いやな予感です。
30分前…なにやらおじさんが一人、航空会社の人にキレてます。
30分以上キレてます。早口で何言ってのか聞き取れません。
あれだけキレて疲れないのかなと他人ごとのように思っていたら…
定刻を30分過ぎたころ「落雷で飛行が飛ばない」というアナウンスです。
早く言ってしてくれればいいのに….右往左往しているうちに搭乗が
開始されました。でも…なぜか機内食が配られます。
ようするにしばらくは飛ばないようです。結局4時間遅れで離陸しました。


■ あとがき

いかがでしたでしょうか?中国は広い…とにかく広い。
中国人の感覚だと電車で4時間は「近い」のだそうです。
次回の配信は2004/09/10を予定しております。

ネットワーク導入事例 その1

今回は、お客様のネットワーク構築時に体験した出来事についてお届けします。

あるお客様からファイアウォールとサーバの導入について相談を受けました。
すでにネットワーク配線とPCの導入は済んでいましたので弊社からは
ファイアウォールとメールサーバ、ファイルサーバを導入する
ことになりました。PCはすべてD社の製品で統一されておりましたので
サーバもD社の製品を導入することになりました。D社の製品はインターネット
から購入出来るため弊社がスペックを提案してお客様が直接D社から
購入するという方法にしました。お客様にとって弊社から購入するより
価格が安くなるというメリットがあります。障害時の切り分けは弊社で
するようにしています。

2週間ほどしてから弊社にハードウェアが到着しました。
早速OSをインストールするためにまずはインターネットで最新の
ドライバソフトを調べることにしました。今回、ファイルサーバは
WindowsServerでメールサーバはLinuxとオープンソースを活用して
構築することにしました。WindowsServerはもちろん問題ありません。
問題はLinux用のRAIDドライバソフトです。
D社は記事などでもLinuxサポートと書いていますしスペックにも
対応OSにLinuxと書いてあったため安心していました。
試しにインストール作業をしたところ…..ダメです。
RAIDカードが認識しません。次にLinuxを最新のバージョンで
インストールすることにしました…ダメです。すでに調査開始から半日、
未だにOSすらインストール出来ない状況に少々イヤな予感がしてきました。
D社の米国サイトも調べてみました。FAQも読みました。しかし使いたい
Linux用のドライバソフトはありません。色々試しているうちに2日経過しました。

次の日、日本のD社に直接電話で問い合わせみることにしました。
なぜ中国のD社ではないのかというと….理由は過去のメルマガを参照ください。

D社:はい。サーバ担当でございます。

私:Linux用のドライバソフトについてですが….

D社:はい。少々お待ちください。

私:はい。

5分経過…まだ回答なし。

10分経過…まだ回答なし。国際電話なんだから…

15分経過…ようやく

D社:おっ。お待たせしました!

私:ありますか?

D社:調べたところお客様が使用されるLinux用ドライバソフトはございません。

私:そうですか…何か情報はありませんか?

D社:弊社の米国サイトを調べたのですが、情報がありませんでした。

私:(それは最初から調べてるって….)

D社:別のLinuxならドライバソフトがあります。

私:わかりました。情報有難うございました。

The END

日本のD社の対応は悪くはありませんでした。でも…期待ハズレです。

ふと思いつきました。起動時にA社RAIDのBIOSのメッセージが出ているのに
なぜ自分はD社のRAIDドライバソフトを必死になって調べているのだろうと….

A社のホームページで検索しました….ありました!でも….ハードディスを
接続できる台数が違う….A社にある製品は8または4台接続できるタイプです。
でもD社へOEM供給している製品は6台接続出来ます。非常に微妙です。
とにかく試してみることにしました…起動します!悩み続けて3日目。
これでOSのインストールはOKです。

次の問題はカーネルです。最新のカーネルにしたときにドライバソフトが
無いと….と悩みながらカーネルの再構築していたところなんと
最新版のカーネルにRAIDドライバソフトがありました。
これであっさり解決です。


■ あとがき

いかがでしたでしょうか?海外出張中で何度かトラブルに
直面したことがありますが最悪です。フライトの時間が迫ってくる
でもサーバ起動しない….などなど。だからいつも出張時は
スペアパーツやCD-ROMなど持参します。でも空港の荷物検査で荷物を
開けられた時に怪しまれること間違いなしです。
次回の配信は2004/08/01を予定しております。