ネットワーク導入事例 その1

今回は、お客様のネットワーク構築時に体験した出来事についてお届けします。

あるお客様からファイアウォールとサーバの導入について相談を受けました。
すでにネットワーク配線とPCの導入は済んでいましたので弊社からは
ファイアウォールとメールサーバ、ファイルサーバを導入する
ことになりました。PCはすべてD社の製品で統一されておりましたので
サーバもD社の製品を導入することになりました。D社の製品はインターネット
から購入出来るため弊社がスペックを提案してお客様が直接D社から
購入するという方法にしました。お客様にとって弊社から購入するより
価格が安くなるというメリットがあります。障害時の切り分けは弊社で
するようにしています。

2週間ほどしてから弊社にハードウェアが到着しました。
早速OSをインストールするためにまずはインターネットで最新の
ドライバソフトを調べることにしました。今回、ファイルサーバは
WindowsServerでメールサーバはLinuxとオープンソースを活用して
構築することにしました。WindowsServerはもちろん問題ありません。
問題はLinux用のRAIDドライバソフトです。
D社は記事などでもLinuxサポートと書いていますしスペックにも
対応OSにLinuxと書いてあったため安心していました。
試しにインストール作業をしたところ…..ダメです。
RAIDカードが認識しません。次にLinuxを最新のバージョンで
インストールすることにしました…ダメです。すでに調査開始から半日、
未だにOSすらインストール出来ない状況に少々イヤな予感がしてきました。
D社の米国サイトも調べてみました。FAQも読みました。しかし使いたい
Linux用のドライバソフトはありません。色々試しているうちに2日経過しました。

次の日、日本のD社に直接電話で問い合わせみることにしました。
なぜ中国のD社ではないのかというと….理由は過去のメルマガを参照ください。

D社:はい。サーバ担当でございます。

私:Linux用のドライバソフトについてですが….

D社:はい。少々お待ちください。

私:はい。

5分経過…まだ回答なし。

10分経過…まだ回答なし。国際電話なんだから…

15分経過…ようやく

D社:おっ。お待たせしました!

私:ありますか?

D社:調べたところお客様が使用されるLinux用ドライバソフトはございません。

私:そうですか…何か情報はありませんか?

D社:弊社の米国サイトを調べたのですが、情報がありませんでした。

私:(それは最初から調べてるって….)

D社:別のLinuxならドライバソフトがあります。

私:わかりました。情報有難うございました。

The END

日本のD社の対応は悪くはありませんでした。でも…期待ハズレです。

ふと思いつきました。起動時にA社RAIDのBIOSのメッセージが出ているのに
なぜ自分はD社のRAIDドライバソフトを必死になって調べているのだろうと….

A社のホームページで検索しました….ありました!でも….ハードディスを
接続できる台数が違う….A社にある製品は8または4台接続できるタイプです。
でもD社へOEM供給している製品は6台接続出来ます。非常に微妙です。
とにかく試してみることにしました…起動します!悩み続けて3日目。
これでOSのインストールはOKです。

次の問題はカーネルです。最新のカーネルにしたときにドライバソフトが
無いと….と悩みながらカーネルの再構築していたところなんと
最新版のカーネルにRAIDドライバソフトがありました。
これであっさり解決です。


■ あとがき

いかがでしたでしょうか?海外出張中で何度かトラブルに
直面したことがありますが最悪です。フライトの時間が迫ってくる
でもサーバ起動しない….などなど。だからいつも出張時は
スペアパーツやCD-ROMなど持参します。でも空港の荷物検査で荷物を
開けられた時に怪しまれること間違いなしです。
次回の配信は2004/08/01を予定しております。