CloudStackのアップグレード – 環境構築 クラウドコントローラー編
CloudStack環境を構築するには「ストレージサーバー」「ノードサーバー」
「クラウドコントローラー」が必要です。今回はクラウドコントローラーです。
CloudStackでのクラウドコントローラーは「Cloudstack Management Server」です。
ChatGPTによると「Apache CloudStackの中心的なコンポーネントであり、
クラウドインフラストラクチャの管理を担当するサーバーです。CloudStackはオープンソースの
クラウドコンピューティングプラットフォームであり、主にIaaS(Infrastructure as a Service)を
提供します。」とのことです。
クラウドコントローラーに弊社で使用しているOSはRockyLinuxです。MySQLデータベースと
CloudStackの管理サーバーをRockyLinuxにパッケージ管理ツールであるdnfでインストールします。
複数サーバーのストレージをリアルタイムに複製するオープンソースのDRBDを
インストールします。クラスターを構築するためにオープンソースのPacemakerとCorosyncも
インストールします。これで通常は2台のうち1台がクラウドコントローラーとして稼働し
故障した場合、データーベースやIPアドレスが故障していないサーバーへ引き継がれ稼働し続けます。
さらにWebサーバのApacheもインストールしております。Apache,DRBD,Pacemaker,Corosyncは
ソースコードからインストールしています。
ここまでくるとクラウドとして稼働させる準備が出来ました。
後は、CloudStackの管理画面でゾーン、クラスタ、ポッド、ネットワークを作成し
ストレージサーバー、ノードサーバー等を追加すればCloudStackでプライベートクラウドが完成です。
後はプライベートクラウドにisoファイルをアップロードし仮想サーバーを作成してみます。
仮想サーバーを稼働させたまま別の物理サーバーへ初めて移動(ライブマイグレーション)出来た時は
感動します。
最後に、現在本番稼働しているCloudStack上で稼働している仮想サーバーを移行します。
今回作成したCloudStackとは別環境ですので手動で移行する必要があります。
これが非常に大変です。1ヶ月以上かかりました。
次回は最終回「仮想サーバーの移行」についてです。
■ あとがき
プライベートクラウドが完成し仮想サーバーを移行する前にやることがあります。
障害テストです。クラウドコントローラーやストレージサーバー、ノードサーバーのOSを
いきなり停止したり意図的に障害を発生させ復旧させるという検証です。実は検証中にこれで
何度か復旧不可能になり再構築を何度もしました。そうすることでノウハウが蓄積されます。
逆に何も問題なく本番稼働することコワイです非常に…