ホスティング業者の切り替え<事例1>

前回の配信から二ヶ月以上経過してしまいました…ネタがつきたわけではありません。

弊社はネットワーク構築、運用サービスを中心にホスティングサービスも
主力サービスとして提供しております。ホスティングサービスを
ご利用頂いているお客様は新規と移行が半々です。
新規であれば何の問題もありません。問題は移行する場合です。
何が問題かと言うと「DNSサーバのIPアドレス変更」です。
ホスティング業者を弊社へ切り替えるためには、現在利用しているホスティング業者の
DNSサーバのIPアドレスから弊社のDNSサーバのIPアドレスへ変更する必要があります。
技術的にはDNSサーバでの作業は、確認作業も含めて早くて3分以内、その後
インターネットに変更情報は反映されるまで数日です。がしかし…
利害関係がからむと中国ではそう簡単にはいきません。

<事例1>
内装工事をする場合必ずLAN配線も必要です。そのため内装会社はたいてい
IT関連の部署か関連会社をもっているようです。
お客様であるA社様もこのパターンで内装工事とLAN配線,ホスティングも内装会社に
依頼しておりました。しかしメールが届かないなどのトラブルが発生しても
反応が無いまたは非常に遅いとのことです。なぜかというと
自前でサーバを持っているわけではなく中国のホスティング会社を利用しているからです。
内装会社に限らず日系企業向けにITサービスを提供している会社は
自社でサーバを構築,運用をせずに外部へ委託しているパターンが多いようです。
弊社は、すべて自社で構築,運用しております。ということで弊社へ移行することになりました。
まずは内装会社が委託していると思われる中国のホスティング会社へ
「DNSサーバのIPアドレス変更方法」について聞いてみることにしました。
一般的にはホスティング会社のホームページからIDとパスワードでログインして
変更は自分で出来るはずです。しかし…「申請は紙に書いて社印をおしてFAXするように」
とのことです。(この時点でイヤな予感…)言われたとおり書類を作成しお客様に
お送りしてお客様の社印をおしてからホスティング会社へFAXしました。
そしてホスティング会社へ変更時間を「何度も」確認しました。
移行日当日の作業時間になり確認のためホスティング会社に
「DNSサーバのIPアドレス変更は問題ないですね?」と確認したところ返ってきた答えが…
「この情報だとダメ」でした。イヤな予感またもや的中です。
「大丈夫、大丈夫 <= ダメ」というパターンの多い中国では「普通」です。
弊社でも予想の範囲です。「DNSサーバのIPアドレス変更」が出来なくても
新旧両方のサーバにメールが届くようにしてありDNSサーバのIPアドレスが変更されれば
新サーバへ移行が完了するという仕組みにしてあるため動揺しません。
その後、毎週にわたり移行作業にトライしましたが、なかなか出来ません。
結局、移行出来たのは一ヶ月後です。しかもホスティング会社からA社へ
DNSサーバのIPアドレスを変更するだけで作業費の請求がありました。


■ あとがき

次号は<事例2>をお届けします。