中国のデータセンター(その4)
今年の夏に第二データーセンターを開設しました。
その時の出来事をお届けします。
障害対策と負荷分散を目的に現在あるデーターセンターとは違うキャリアに
データセンターを開設するために場所を探していました。
そしてみつかったのは、オフィス目の前にあるバス停から30分の場所です。
距離的にも設備的にも妥当です。契約などの手続きをして
いざ機材を搬入する日になりました。データセンターは4階にあります。
弊社男性スタッフが10Kg以上あるサーバを両脇に抱え階段を昇って行きます。
階段って…そうですエレベーターが無いのです。
ひ弱な私には当然無理ですので1階で機材の番犬役をして待つことにしました。
そしてスタッフが戻って来ました。先ほどより明らかに疲れています。
「大丈夫?」と聞くと「ダ・イ・ジョウ・ブ」と苦しそうに答えます。
(大丈夫じゃなかったらこまります)
機材の搬入が終わり機器の設置と配線だけしてその日は撤収しました。
翌日、ネットワークに接続して設定と通信テストです。
FirewallにLANケーブルを接続した瞬間…ランプが激しく点滅してます。
非常に激しく…普通ではありません。データセンターのスタッフを呼んで
聞くことにしました。すると私には分からないのでネットワーク担当者へ
電話で聞いてとのことです。さっそく電話して事情を説明したところ回答は
「そのIPアドレスは昔から使っているので普通です」…The END。
全然話になりませんダメです。これは想定内の出来事ですので動揺はありません。
中国ではいくらカンペキに準備をしても90%以上の確率で問題が発生します。
すでに時刻は16:30を過ぎています。そろそろ17:00です。
ネットワーク担当者の仕事が終わる時間ですので追求しても無駄です。
ということで私は詳細原因を調査することにしました。
通信内容を調べてみると…ファイルダウンロードのリクエストです。
しかも何のファイルかというと…映像ファイルです。
まだサーバを立ち上げていないのに1時間に4000アクセスとは明らかにヘンです。
さらに調べてみると…以前このIPアドレスを使用していた会社が
(違法な)映像ファイルのダウンロードするようにしていたようです。
会社名やどんなファイルを置いていたかもつきとめました。
翌日、その情報をデータセンターの営業担当者へ連絡しクレームしました。
そして待つこと1時間…30分後に別のIPアドレスを使用出来るようにする
との連絡があったのでオフィスからデータセンターへ行くことにしました。
そして…今度は問題なく通信することが出来ました。
オフィス(2Mbps)で使用しているプロパイダはデータセンターと同じであり
回線速度は1Mbps以上でています。遅延も5msと問題ありません。
無事に第二データーセンター開設となりました。
■ あとがき
上海から日本へのインターネットアクセスが早くなりました。
ホームページによっては日本にいるみたいにサクサク開きます。
それはなぜか…次回のメルマガでお届けします。
日中間のネットワークが遅くお困りでしたらご相談ください。
https://www.evolutionnetworks.net