プライベートクラウド(その2)
前回はプライベートクラウドを導入した経緯について書きました。
今回は実際に構築した時ことをお送りします。
プライベートクラウドを導入するとは簡単に説明しますと
「仮想サーバー」を動かしいる複数の「物理サーバー」を一括で管理する
環境を構築する…といったところでしょうか?
管理対象にはストレージやネットワークも含みます。
弊社のインフラの8割くらいは「仮想サーバー」として稼働しております。
今回、そのインフラをプライベートクラウドへ移行するのが目的です。
ソフトウェアはすべてオープンソースを利用しハードウェアは
なるべく既存のハードウェアを利用し追加は最小限するというのが
前提です。検証環境や小規模な社内システムであれば3年くらい前の
ハードウェアでもプライベートクラウドの構築には十分だと思います。
まずはプライベートクラウドの「クラウドコントローラー」はどれにする?
オープンソースの「クラウドコントローラー」として「OpenStack」や
「CloudStack」などがあります。どちらにするかは迷いますが、
「CloudStack」の開発言語はJava、アプリケーションサーバーはTomcat、
データベースはMySQL…まさに弊社が普段使っている技術ではないですか。
今までのノウハウをつぎ込めるということで「CloudStack」にしました。
次に「仮想化OS」はどれにするか?Vmware,Xen,KVMなどから選べますが、
色々と試してみて「KVM」にすることにしました。
複数の「仮想化OS」を同じプライベートクラウドの環境に導入出来ますので
今後は他の「仮想化OS」も追加するかもしれません。
ストレージはどうするか?OSを格納する「プライマリストレージ」は
NFSまたはiSCSIが利用出来ます。ISOイメージやテンプレートファイル
などを格納する「セカンダリストレージ」はNFSです。
今回はLinuxをNFSサーバーとしました。ストレージは重要ですので
すべてクラスタリングで二重化しています。これもオープンソースを
利用しています。以前より弊社サーバーの多くはクラスタリング環境
ですのでノウハウはありました。
このような書くと簡単に導入出来たようにみえますが、実際は
本番環境への導入前、意図的に障害を発生させ色々テストしました。
LANケーブルを突然抜く、ストレージを停止するとか…
本当にシステムが壊れてしまうこともありましたが、原因を追求し
対策しました。このような作業は重要ですね。
ということで弊社のプライベートクラウドサービスである。
「EN-Cloud」のホームページは↓こちらです。
https://www.evolutionnetworks.net/servce/cloud.html
日本でデモのご希望があればご連絡ください。
日本から数分で中国のデータセンターにあるインフラ上でサーバーを作成…
しかも日本から高速アクセス…というデモをいたします。
■ あとがき
上海滞在時は家からオフィスまでの距離10Kmをたまに100分かけて
歩いております。マスクをしながら歩いていると酸欠状態になります。